デモンストレーション

デモンストレーション、シュプレヒコール、反対、反対、反対の賛成。そんなの有益に思わない。何を肯定して何をしたいのか、何を賛成したいかのほうが有益だ。反対運動よりも、ひとつの思想や言動の賛成運動というものをやろうとする人はなかなかあらわれないものだ。思考停止した連中が、方々だだをこねているのだから、同じ情勢を憂う者のはずなのに、期せずして自らが自らの障壁になっていることに、人はなかなか気がつかないものだ。何より、今になって急に沸騰したように、わあわあほえだす者に確かなビジョンなどあるわけがない。それより、5年先のことを占ったほうがまだ微笑ましいのに。そんなに想像力が豊かなら、詩や小説でも書いて、絵に描いた餅にヨダレが出せるかを自問自答してみるがいい。たいていの場合、僕らの側の想像力のほうが浅はかであり、まだ向こう側のデッサンがうまくいっていることに気づくだろう。考えの至らぬ者は臆病者でいればいいんだ。

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