無為に促し促されていくからこちとら言霊でも挟まなければならなかったとしてもそれは自然なことだろうし

宇宙がつぶれる夢を見る小さなビー玉状に割れるか割れないかの微妙なバランスでぎぎぎみみみと軋んできて骨と肺が圧迫される息をするのがひとつずつ苦しくなって酸素酸素のおいしさ楽にして横たわるときは唯一脳が開いて羽がはためく夢のまた夢鏡の鏡のそのまた鏡それはおよそぼく自身のことを名辞しているに過ぎないけれどそれを他人とは思えない他人としていくらか冷静に傍観あるいは遠めに俯瞰するなるほどそれに慣れると不思議なものもうぼくは取り立ててぼくである必要はなくなっていき数ある人間の一体が自分なりにそこにある宇宙と関わり合おうと一生懸命になっているエカテリーナ二世も女王蟻に似てきたしマンションは蜂の巣に思えてくる穏やかさなんて束のま


場面は刻一刻変化するこの回転する水びたしの球体は朝と夜とに明滅を受理しそのせわしなさとはかなさによりたくましさが研かれてきたそれでもぎぎぎみみみとあっという間に閉じていく夕べの臨界は鮮やかで分かち合いたいのは道理そうして認識を誰か他の誰かにいきうつすすべとしてさまざまに表現しようとする人類の言葉の発明ともすれば光と影の中間に宇宙とぼくたちは完全に一体化していくかにみえるそれでもまだまだ宇宙は終わらずに促し促されていく隔離された盲目のベルトコンベアが時間を計っているのをはっきり冷たく認める

著者