中原中也はぼくを呼んで、ずっと前から友だちのつもりでいる

枕元には、未完の詩集がある。寝る前にちょいちょい校正をする。どうしてか、なかなか日中には(感覚に)入っていけなくて、せっかくの休みも、むしろ空白な時間をおもむろに過ごすためにある気がしてきて、それはそれで悪いものではない。結果、夜の、就寝前の、そのわずかな時間に、すべての詩的意識の集成が注がれる。これは自分にとって、まったく自然なあり方に感じられて、肉体や未来や過去や、あらゆる表象を一度、度外視(リセット)したうえで、認識をキャンバスにて再生し直す感覚にも思えた。


今度、殆どの、ぼくの青春(理想の春)を投影しようと決めて、ここ三か月はずっと針を縫うほど密やかだった。平素、日常は、いやらしいほど性急に頭は乱れたが、一方で、美の宿命に静謐に燃えることを譲らないと決めていた。そうでないとなにもかもがもはや無意味になってしまいかねないと識っていた。

著者