田舎娘

都会を離れ
まるっきりゆかりのない田舎町に越して
そこでふと
新緑と町並みに触れ
はじめて出会うすべてのものを懐かしく思い
誰も知らないわたしをどこか動物を見るいたわりで
遠まきに愛でながら
ある日突然
二匹の動物になる
ちぎれそうな心で
やわらかな唇を塞ぐ
言葉のない言葉では
腑に落ちないことはなにひとつない
風を感じる
きみの髪の匂いは
十代の夕日のようだった

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