空中列車

乗り遅れた次の列車の車窓はひどく落ち着いてしまった

ローカル線は、なだらかな起伏に沿って、空と地面の中間にあった

空中列車は、日常を写しながら、時間のベクトルそのものになった

不完全な幾何の具体は、懐かしい音を伴い、そこに暮らしの匂いを認めた

その安らかな歪みに、スピードへの憧れが結ばれ、ガタンゴトンと言った

田園がずっと見えた

夏が止まって見えた

無音のように

ずっと見えた

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