美と挫折

一瞬を生きたい。と、思っている。

茫々、流行りいそしむのも、きっとそう。

一瞬さえ、掬えない日々だから、金曜の夜があるのだ。

気づけばいつもおいてけぼり。

思い出の過去に生きるのもいい。
何度も同じCDを聴くし、何度も同じ本を紐解く。
飴を舐めるように、煙草を吸うし、女を抱く。

遠く、街灯りを眺めている。

新しささえ、買い与えられるようになってからは、なおさらたてついて、本質の反芻を怠らないと言い聞かせて、ばかだねって笑われて。

傷だらけになって、あばらやみたいな穴蔵に引きこもって、正しい嘘の付き方なんかを考えたりしている。

まっすぐ、火を見つめているぼくらは、熱でゆらゆら揺れて歪んだように見えるだろうか。


一瞬は、一瞬によって滅ぶけれど、滅んではじめて、一瞬なのだから
人しれないひとつひとつはかけがいなく、後ずさりを焼いていく。


燃えろよ。
燃えろ。
炎よ。
燃えろ。

著者