なにも考えない

なにも考えないというのは、考えなしというのではなくて、いまぼく自身にいちばん必要なことのように思う。
何かにつけて考えてしまう癖がある。しかし、なかなか考え抜く力がないのはかなしいところだ。
なにも考えない、フラットな状態はちょうどバスや列車に揺られてうとうとして眠るか眠らないかの、あの言いようのない至福だ。
幸せ状態を自己催眠したり、そういう状況を自ら作り出せたら、いまよりずっと楽になるだろう。
泉谷しげるの春夏秋冬という曲は最近の慰めだ。
あんなにすがすがしく絶望を歌えるなんて夢のようだ。
そろそろ、身辺を動かそうと思っている。それは、理性的なあれこれというのもあるにはあるが、それよかずっと、自らの予感めいたものに由来している自覚がある。
おやすみなさい。

著者