やりたいことだけ分からない

カラダとココロを休めるのをサボってしまったから、カゼをひいたんだ。何もしないとか何も考えないというのは容易ではない。夏は穴が空いたように抜けていき、それを秋と呼ぶにはまだ釈然としない。いったい、何がしたいのか、欲求さえ稀薄になってきた。ただ生きている。それだけでも、まあまあスゴいことのようにも思っている。平凡な落ち着いた暮らしが出来ている気もするし、もう少しセカイにアプローチする展開があってもよい気もする。無い物ねだりがやたら目についてしまうけれど、いったい、何がしたいのか。いったい、何がほしいのか。それがハッキリ分からないから、焦ってばかりいるけれど。かえって、何もしないのを続けていくとどこかで何かにぶつかるだろう。その何かにぶつかるまで、適当な病名でも付けて、ただ生きているだけをしてみるのも悪くない。とは言え勤め人の可動域は概ね決まっている。金曜の夜が来るのを待つ日々だ。何をするでもほしいでもなく、金曜を待っているセカイなんだ。

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