ささやかでゆるやかな自殺

そこで、その通りに進めば、幸せになれるような踏み固められた道があって

誰が言うでもなく、そこにたくさんの人が集まって安心したように物語を終えてしまう。

それではすぐに退屈してしまい、これが幸せなのかしらと疑いながら、それなりに高価な逃避行の切符をわざわざ買い求めるものの

烏合の軌道から逸れることは出来ないでいる。

美しい夢のテンポに合わせ連動している。

広告の中の世界と重ねながら、憧れの中に自分を滅していく。

ささやかでゆるやかな自殺が、幸福という懐にあたりまえのようにしまわれている。

著者