宇宙人とぼくとお花

宇宙人が言う。

「キミは誰?そこで何しているの?」

ぼくは答える。

「ぼくは、ぼく。ここで生きている」

宇宙人は言う。

「何のために生きているの?」

ぼくは答える。

「なんとなく」と。

そして、こう続けた。

「・・・君こそ、何のために生きているの?」

宇宙人は「それを探すためにやってきたんだ」と言う。

ぼくは、訊ねる。「それじゃあ、もし生きる目的が分かったら、目的が済んだら用済みになるの?」

宇宙人は、「うーん。その目的はきっと、見つけるのさえも至難の技で、仮に見つかったとしても達成させるのが困難のはずなんだ・・・」

「そういうことにしておこう。理由が見つからないのは、こわいからね」ぼくは宇宙人に親近感を覚えた。

(ところでお花がきれいでした。そこで、お花に「そこで何しているの?何のために生きてるの?」なんて聞く気にはなれませんでしたし、どうしてキミはきれいなのかその理由を聞くのも場違いな気がしたのです。仮にその理由が分かったとしても、その理由より、実際いまここでお花がきれいである事実の方が遥かに大切な気がしたのでした)

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