お布団が残されている

ぼくの起源は、赤い太陽でもなければ、青い海でもなく、緑の茂った森でもない。蛇口をひねれば水が出る。ボタンを押せば明かりが点く。人生のほとんどを画面の中で過ごし、ぼくと呼んでいるぼくじゃないぼくを愛することに戸惑う。この体は、夜になると眠くなる。誰もいない。お布団が残されている。

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