傾いた箱庭

気球に乗った昼さがりの猫が見渡した 傾いた箱庭に 羊雲を着た赤ん坊が乳房を探していた頃 夕方味の欠伸が 光の皺を這わせて 抜けていく空気は宙へ追われていくのであって 取り返しのつかない美しさの恐ろしさを知るたびに 迎えにいく声は歌に変わる 今日の終わり 身を研いでいく

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