個毒という薬物

孤独は仰々しいものではないけれど、言葉にするとそうなってしまうばかりか、粘質をきたして動けなくなってしまうことがある。それは個毒という薬物で知らずに常用されている。不要な墓穴を掘って出られなくなる疎外を感傷と呼びたがるけれど、本来の傷みなど憶えておらず、緩衝剤の毒の中で眠るのだ。

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