暇人

ぼくはぼくで忙しいし、きみはきみで忙しいみたいなことを見せつけあうのだから、お互いよほど暇なのだと認めなければいけない。でもそれはタブーということになっている。これは現代風の挨拶ということらしい。人間はどこにでも巣を作るのさ。そこでどっちの現実が良いかを眺めるんだ。当事者でい続けられるほど純粋でいれる人もそう多くないということさ。誰にもなれる誰でもない自我に、日々忙しくしているのはたしかで、あくびが出てくる。

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