モモ

昨夜、ひさしぶりにモモを食べた。
たくさん食べた気がする。
それでそれからの時間は不思議な気分だった。
なんだか、すこし、守られているような気がした。
で、ぽつぽつと、お話をすることで、しあわせになれるような時間がそのあとに、あった。
なにを話したか、あまり憶えていない。
ぼくが、灯りを消したあと、ずっと、天井を眺めていた。
ぼくは、部屋というハコを認識して、においは夢だった。
眠れないうちに、ひとりだけ、朝になってしまったころ、ねこのような気分で、目を閉じた。
ほんの少し、眠りを歩いただけで、すぐ目がさめた。
くしゃみをした。ほんとうに、くしゃみをした。
そして、あらしのような朝をよそに、コーヒーをゆっくり飲んで、また、ぽつぽつとお話をして、うずまいて、みゅんみゅんした。
もう行かなくちゃと言ったので、そのまま、地下鉄に乗って、何回か乗り換えて進んだ。そのとき、ぼくは、犬かなにかだった気がする。
それで、最後、豆乳プリンをスプーンで掬ってしまうような名残があって、手を振るのだけれど、どもって、うまく声がでなかった。
それで、いま、枕もとで、
そう、意味はない、お話を、したいのだと気がついた。

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